お役立ちトピックス
バリアフリーリフォーム・リノベーションは、高齢者や障害を持つ方々など、暮らす人が安全で快適に過ごせる住環境を整えるための工事です。
この記事では、段差の解消や手すりの設置、ドアの改修など具体的な工事内容とその費用相場などについて詳しく解説します。補助金制度の活用方法もご紹介していますので、工事を検討されている方は、費用負担を軽減するための参考にしてください。
目次
バリアフリーリフォーム・リノベーションとは?
バリアフリーリフォームやバリアフリーリノベーションとは、高齢者や障害を持つ方々が安心して暮らせるように住環境を整えることを指します。住む人が安全で快適に過ごせる環境を作ることが目的です。例えば、階段やトイレ、浴室などの導線を改善し、手すりを設置することで、転倒や転落のリスクを減らせます。
厚生労働省の調査によると、高齢者が救急搬送される原因の8割が転倒や転落であり、その半数以上が自宅で発生しています。このような事故を防ぐためには、早めにバリアフリーリフォームを行い、安全な住環境を整えることが重要です。
バリアフリーリフォームは、住宅全体を対象とする大規模なものから、特定の場所だけを改善する部分的なものまで幅広く対応できます。例えば、手すりの設置は数万円程度で済むことが多く、工期も短いです。
一方、住宅全体のバリアフリー化には数百万円から1,000万円を超える費用がかかることもあります。リフォームを検討する際は、使用頻度の高い場所や生活で不安を感じる場所を中心に、予算や必要性に応じてリフォーム箇所を決めると良いでしょう。
高齢化が進む現代では、バリアフリーリフォームの重要性がますます高まっています。若い頃には気づきにくい段差や狭い通路も、高齢者にとっては大きな障害となることがあります。これらの障害を取り除くことで、日常生活の負担を軽減し、長く健康を維持することが可能です。早めにリフォームを行うことで、新しい環境に順応しやすくなり、経済的な負担の軽減にもつながります。
バリアフリーリフォーム・リノベーションの工事内容と費用相場
バリアフリーリノベーションによってできることは、さまざまです。また、リノベーションではなく、簡易的なリフォームでバリアフリー仕様にできることもあります。ここでは、バリアフリーリフォーム・リノベーションの工事内容や、費用相場について見ていきましょう。
段差の解消
段差の解消は、バリアフリーリフォームの基本的な工事の一つです。玄関・浴室・トイレなどの段差をなくし、スロープを設置することで、移動の安全性を大幅に向上させます。特に玄関スロープの設置は、車椅子利用者や足腰の弱い方にとって有効でしょう。設置費用は15万円〜20万円程度が一般的です。
段差は、わずかな高さでもつまずきや転倒の原因となるため、早めに解消することが重要です。例えば、浴室では床の段差をなくし、滑りにくい床材に変更することで、入浴時の安全性が高まります。また、トイレや廊下の段差も同様に解消し、スムーズな移動をサポートします。
スロープの設置は、室内の各所にも適用可能です。部屋と部屋の間の段差をスロープで解消すれば、車椅子や歩行補助具を使用する方の移動が楽になります。家庭内の事故を防ぎ、安全で快適な生活環境を叶えます。
手すりの設置
階段・トイレ・浴室などに手すりを取り付けることで、移動時の安定性を確保し、転倒や滑りのリスクを減らせます。特に高齢者や足腰が弱くなった方にとって、手すりは日常生活の安全を支える重要な役割を果たします。壁付き手すりの設置費用は、1.5万円〜2万円程度が一般的です。
手すりを設置する際には、使用者の身長や体力に合わせた高さや位置にする必要があります。例えば、階段では上り下りの際にしっかりと握れる位置に設置し、トイレや浴室では立ち上がりや座る動作をサポートする位置に取り付けます。また、手すりの素材や太さも使用者の握りやすさを考慮して選ぶと良いでしょう。
手すりの設置は比較的短期間で完了する工事であり、費用も抑えられるため、多くの家庭で取り入れられています。住環境の安全性が大幅に向上し、安心して日常生活を送れるでしょう。
ドアの改修
開き戸を引き戸に変更することで、開閉時の前後移動がなくなるため、車椅子や歩行補助具を使用する方でもスムーズに出入りできるようになります。特に玄関ドアの引き戸への改修は、スペースを有効に使えます。改修費用は30万円〜50万円程度が一般的です。
引き戸は、開閉が容易で、狭いスペースでも使いやすいのが特徴です。例えば、車椅子での生活を考慮すると、開き戸では開閉時にスペースが必要ですが、引き戸ならその心配がありません。
また、引き戸にすることで、ドアの開閉時に体を支える手すりの設置も容易になります。上吊り式のノンレールタイプを選ぶと、床に段差ができず、つまずきのリスクを減らせます。
浴室のバリアフリー化
浴室のバリアフリー化は、高齢者や障害を持つ方々が安全に入浴できるようにするための工事です。浴槽の出入りを容易にするための設備を設置し、滑りにくい床材に変更することで、転倒のリスクを大幅に減らせます。例えば、浴槽の縁を低くしたり、手すりを設置することで、入浴時の負担を軽減します。
また、床材を滑りにくい素材に変更することで、濡れた床でも安全に歩行できるようになります。特にタイル張りの床は滑りやすいため、滑りにくい床材への変更は効果的です。さらに、浴室内の段差を解消し、スムーズな移動をサポートすることも可能です。
工事も比較的短期間で完了し、費用も抑えられます。入浴がしやすくなるだけでなく、転倒やケガのリスクも減らせるでしょう。
トイレの改修
トイレの改修は、より安全で快適にトイレを使用するための工事です。例えば、和式トイレを洋式トイレに変更することで、立ち上がりやすくなり、足腰への負担を軽減します。また、床面積を拡大することで、車椅子や介助者が一緒に入れるスペースを確保できます。
さらに、手すりの設置も有効です。手すりを適切な位置に取り付けることで、立ち上がりや座る動作をサポートし、転倒のリスクを減らします。改修費用は、工事内容や使用する設備によって異なりますが、洋式トイレへの変更や床面積の拡大には一定の費用がかかります。
照明の改善
暗い場所や夜間の安全性を高めるためには、人感センサー付き照明の設置が効果的です。暗い中でも移動時に自動で照明が点灯し、転倒やつまずきのリスクを減らせます。
人感センサー付き照明は、廊下や階段、トイレなど、夜間に頻繁に使用する場所に設置すると便利です。例えば、トイレに向かう途中で照明が自動で点灯することで、スイッチを探す手間が省け、安全に移動できます。また、寝室や玄関にも設置することで、夜間の安全性がさらに向上するでしょう。
照明の改善は、比較的低コストで実施できます。照明を変えるだけでも、住環境の安全性と快適性が大幅に向上します。
全体リノベーション
住居全体をバリアフリーにするリノベーションは、高齢者や障害を持つ方々が安全で快適に暮らせる環境を整えるための大規模な工事です。費用相場は500万円〜1500万円程度で、各部屋の段差解消や手すりの設置、ドアの改修などを一括して行います。
全体リノベーションでは、玄関・廊下・浴室・トイレなど、住居全体のバリアフリー化を目指します。例えば、玄関にはスロープを設置し、浴室には滑りにくい床材を使用することで、転倒のリスクを減らします。また、同時にトイレやキッチンのスペースを広げ、車椅子でも使いやすい設計に変更することも可能です。
このようなリノベーションは、住環境全体の安全性と快適性を大幅に向上させるため、長期的な視点で見ても有効です。ただし、適切なプランニングと信頼できる施工業者の選定が重要となります。
バリアフリーリフォーム・リノベーションの注意点
バリアフリーリフォーム・リノベーションではさまざまな工事が可能ですが、工事後に不便さを感じてしまうことのないよう、以下のようなポイントを押さえておくことが大切です。事故やケガがあってからでは遅いため、事前に注意点を把握しておきましょう。
使用者のニーズに合わせた設計
実際に使う人の要望や身体状況をよく聞き取り、それに適した設計を行うことが大切です。例えば、手すりの高さや位置は使用者の身長や体力に合わせて調整する必要があります。また、車椅子を使用する場合は、ドアの幅や通路の広さも考慮しなければなりません。使う人のニーズに合わせた設計を行うことで、日常生活の安全性と快適性が大幅に向上します。
さらに、視力や聴力の低下にも配慮し、色のコントラストを利用した設計や、音声案内システムの導入も検討すると良いでしょう。使用者が自立して生活できる環境を整えられます。
家族や介護者とも十分に話し合い、全員が納得できる設計を目指すことが大切です。適切な設計により、安心して暮らせる住環境が実現します。
経験豊富な業者の選択
バリアフリーリフォーム・リノベーションを成功させるためには、バリアフリーに関する知識と経験が豊富な工務店やリノベーション会社を選ぶことが重要です。経験豊富な業者は、使用者のニーズに適したプランを提案し、工事の品質も保たれます。例えば、過去の施工事例を確認することで、業者の信頼性を判断できるでしょう。
また、バリアフリーに関するリフォームやリノベーションには特有の技術や知識が必要です。手すりの設置位置や高さ、スロープの勾配など、細かな部分まで配慮が求められます。経験豊富な業者は、こうしたポイントをしっかりと押さえた上で、適切な施工を行います。
さらに、業者選びの際には、口コミや評判も参考にすると良いでしょう。信頼できる業者を選ぶことで、安心してリフォームを進められ、満足のいく仕上がりを期待できます。
将来を見据えた計画
バリアフリーリフォーム・リノベーションを計画する際には、現在の身体状況だけでなく、将来の変化も考慮することがポイントです。例えば、今は健康であっても、将来的に足腰が弱くなる可能性を見越して段差をなくしたり、手すりを設置するなどの対策を講じることが必要になるかもしれません。こうした視点を持つことで、長期的に安全で快適な住環境を維持できます。
また、将来の介護が必要になる場合を想定し、車椅子での移動がしやすいようにドアの幅を広げたり、スロープを設置することも有効です。さらに、視力や聴力の低下にも対応できるよう、照明や音声案内システムの導入を検討しても良いでしょう。
複数の見積りを取る
工事を検討する際には、複数の業者から見積りを取り、比較検討することが望ましいです。適切な価格と、それに見合った内容であるかを見極めましょう。見積りを比較する際には、工事内容や使用する材料、工期などを詳細に確認し、納得のいく業者を選ぶことが大切です。
例えば、同じ手すりの設置でも、業者によって提案される材料や設置方法が異なることがあります。複数の見積りを取ることで、最適な選択肢を見つけられるのです。また、見積りの際には、追加費用が発生する可能性についても確認しておくと安心でしょう。
メンテナンス費用の考慮
バリアフリーリフォームで移動用リフトなどの設備を設置する場合、メンテナンス費用も考慮に入れる必要があります。このような設備は定期的な点検や修理が必要となるため、初期費用だけでなく、長期的な維持費用も見込んでおく必要があるのです。
例えば、リフトのメンテナンスには専門業者による定期点検が必要で、その費用が年間数万円かかることもあります。
また、設備が故障した場合の修理費用も考慮しなければなりません。特に高価な設備の場合、修理費用も高額になることがあるため、予算に余裕を持たせておくことが大切です。メンテナンス契約を結ぶことで、定期的な点検や緊急時の対応がスムーズに行える場合もあります。
バリアフリーリフォーム・リノベーションで活用できる補助金
バリアフリーリフォームやリノベーションを行う際には、国や自治体の補助金制度を活用することで、費用負担を軽減することが可能です。ここでは、代表的な3つの制度についてご紹介します。
介護保険
介護保険の住宅改修支援制度は、「要介護」または「要支援」の認定を受けている方が対象です。手すりの取り付けや段差の解消など、自宅で安全に暮らすために必要な工事が対象となります。
工事費用の上限は20万円で、そのうち最大9割(18万円)が支給されます。申請にはケアマネージャーの相談が必要で、リフォームが必要な理由を明確にし、事前に改修プランの提出が必要です。
手すりの設置・段差の解消・滑り防止のための床材変更・引き戸への交換・洋式便器への変更など、バリアフリーに関するさまざまな工事が対象となります。ただし、事後申請は認められないため、計画的に進めることが大切です。
減税制度
バリアフリーに関する工事を行う際には、所得税や固定資産税の減税制度を活用することも可能です。例えば、所得税の減税制度には「投資型」と「ローン型」の特例措置があり、工事費用の一部が控除されます。投資型では工事費用の10%、ローン型ではバリアフリー改修工事費の2%が控除され、最大で62.5万円の控除が受けられます。
また、工事が完了した年の翌年度分の家屋にかかる固定資産税が3分の1減額される制度もあります。これらの減税制度を利用するには、工事完了後に申告が必要となるため、適用条件を事前に確認しておくことが重要です。
自治体の補助金制度
自治体の補助金制度は、高齢者や障害者がリフォームを必要とする際に利用できる支援制度です。各自治体が独自に設けているため、補助金の額や条件、申込み方法はお住まいの地域によって異なります。例えば、東京都町田市では住宅バリアフリー化を目的とした住宅改修に対して、上限10万円の補助金制度を設けています。
対象となる工事は、手すりの設置や段差の解消、滑りにくい床材への変更などです。補助金を利用する際には、事前に自治体の窓口に問い合わせ、詳細な条件や申請手続きを確認するようにしましょう。年度途中で予算が上限に達すると受付が終了することもあるため、早めの確認と申請をおすすめします。
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